気付いたら契約していた?ATMカードローンのあまりに気軽な勧誘
最近、預金を下そうとして銀行のATMを利用していると、いろいろな画面を目にする。例えば、振込詐欺を疑うような画面。「その振込、詐欺ではありませんか!?」という内容で、何回見てもドキッとさせられるので、高齢者の詐欺被害防止には、とても貢献していると思う。
もう一つ、気になる画面が必ず出てくる。それは、ATMを利用している最中に表示される「このまま簡単に融資を受けることができます」というような画面だ。毎回必ず表示されていちいち「今回はやめます」のボタンを押さなければならない。しかし、その画面に初めて遭遇した時は、何が何だかわからなかった。一見、誰にとってもお得な情報です!というポジティブな内容に見えるし、よく読まないとポンポンとボタンを押していたら、気付いたら契約していたという状態になりかねないと思われた。
この画面は一体何なのかというと、銀行が行っている融資ローンの契約のための勧誘である。この画面は毎回表示されるのだが、実は全員に表示されるわけではない。キャッシュカードの利用状況や利用継続履歴などを考慮して、該当する者だけに勧誘している。つまり、銀行側が勝手に審査して、その審査に通ったために毎回表示されるようになったのである。確かによく考えてみると、初めからではな、くある時から突然表示されるようになった。しかも、銀行という割と信用のおける金融会社からのお知らせともなると、あまり何も考えないで「お得なんだったらいいか」というふうにして契約してしまう人も中にはいるかもしれないと感じた。それを契約してしまうと、別に必要もないのに一定の金額が融資されてしまい、自動的に口座に入金されているようだ。そしてそこにはもちろん金利が発生する。
銀行側からすると「当行を長く利用されている方に、気軽に融資を受けていただきたい」という気持ちからのサービスだろうから、必要を感じている人からすれば何ともスムーズで有難いと感じることだろう。しかし個人的に言わせてもらえば、振込詐欺の防止画面と同様に、もう少し緊張感をあおるような、慎重にならざるを得ないような画面表示にしていただかないと、なんだかダマされたような気分にさせられるのではないかと思えて仕方がない。